======LEDを光らせる====== =====LEDの特性===== ロボットの表示機器としてよく使われるLEDには、次のような性質があります。 -順方向にしか電流を流さない -熱に弱い -1mA~20mA程度の電流で光らせる -20mA以上の電流を流し続けると熱くなる -LEDを通ると、電圧が一定の値(Vf、順方向降下電圧)だけ落ちる -Vfは、LEDの種類によって固有の値である(色によって大体決まっている) 2、3、4からわかるように、LEDに**電流を流しすぎる**と**熱くなって壊れてしまいます**。 =====電流制限===== LEDを壊さずに使うためには、電流を、1mA~20mAに制限しなければなりません。 \\ 電流を制限するために一般的に使われる手段として、次の2つがあります。 *抵抗を用いた電流制限 *定電流ダイオードを用いた電流制限 定電流ダイオードを用いた電流制限は、このサークルではあまり使いません。 \\ ここから、抵抗を用いた電流制限について書きます。 \\ 以下の回路を考えます。 \\ {{:led.png|}} \\ この回路には、5Vの電源と、0VのGNDがあり、その間に抵抗とLEDが挟まっています。 \\ ここに、10mAの電流を流すように設計したい時、どうすれば良いでしょうか? \\ 答えは、 -LEDの順方向降下電圧(Vf)を調べる -抵抗で降下しなければならない電圧を計算する -抵抗に流れる(流したい)電流と、抵抗での電圧降下から、抵抗値を計算する です。 実際にやってみましょう。 \\ -調べてみたら、LEDの順方向降下電圧は2[V]だったとします -電源-GND間の電位差が5[V]あるので、抵抗では5-2=3[V]の電圧降下が起きなければなりません -流したい電流は10[mA]なので、V=R×Iから、3=R*(0.01) R = 3/(0.01) = 300[Ω] というように、**流したい電流から、抵抗値を計算する事ができます**。 以下に、LEDの色と、大体の順方向降下電圧の一覧を書いておきます。 *赤外 1.5~2.0V *赤 1.8~2.5V *緑 2.0~3.0V *青 3.0~4.0V ここに書いてある数字で計算すれば、大体間違いはないはずです。