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LEDを光らせる

LEDの特性

ロボットの表示機器としてよく使われるLEDには、次のような性質があります。

  1. 順方向にしか電流を流さない
  2. 熱に弱い
  3. 1mA~20mA程度の電流で光らせる
  4. 20mA以上の電流を流し続けると熱くなる
  5. LEDを通ると、電圧が一定の値(Vf、順方向降下電圧)だけ落ちる
  6. Vfは、LEDの種類によって固有の値である(色によって大体決まっている)

2、3、4からわかるように、LEDに電流を流しすぎる熱くなって壊れてしまいます

電流制限

LEDを壊さずに使うためには、電流を、1mA~20mAに制限しなければなりません。
電流を制限するために一般的に使われる手段として、次の2つがあります。

定電流ダイオードを用いた電流制限は、このサークルではあまり使いません。

ここから、抵抗を用いた電流制限について書きます。
以下の回路を考えます。

この回路には、5Vの電源と、0VのGNDがあり、その間に抵抗とLEDが挟まっています。
ここに、10mAの電流を流すように設計したい時、どうすれば良いでしょうか?

答えは、

  1. LEDの順方向降下電圧(Vf)を調べる
  2. 抵抗で降下しなければならない電圧を計算する
  3. 抵抗に流れる(流したい)電流と、抵抗での電圧降下から、抵抗値を計算する

です。

実際にやってみましょう。

  1. 調べてみたら、LEDの順方向降下電圧は2[V]だったとします
  2. 電源-GND間の電位差が5[V]あるので、抵抗では5-2=3[V]の電圧降下が起きなければなりません
  3. 流したい電流は10[mA]なので、V=R×Iから、3=R*(0.01) R = 3/(0.01) = 300[Ω]

というように、流したい電流から、抵抗値を計算する事ができます

以下に、LEDの色と、大体の順方向降下電圧の一覧を書いておきます。

ここに書いてある数字で計算すれば、大体間違いはないはずです。