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簡単なロボットの力学 [2011/11/27 23:21]
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簡単なロボットの力学 [2011/12/01 01:09] (現在)
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静止摩擦力の F<sub>max</sub> = μN(Nは垂直抗力)です。 静止摩擦力の F<sub>max</sub> = μN(Nは垂直抗力)です。
 +==== ロボットが期待通りに動く条件 ====
 +今回はタイヤのグリップ力を、静止摩擦力-動摩擦力という単純なモデルで考えています。 \\
 +従って、期待通りの動きをする = タイヤが生み出す力FがμNを超えない となります。
 +
 +=== タイヤが生み出せる力 ===
 +今回は、重心がタイヤの中心 かつ 重心の高さ=0 で考えるので、荷重は全てタイヤにかかります。 \\
 +つまり1つのタイヤにかかる力は mg/2 となるので、滑らずに支えられる力はμmg/2です。
 +
 +=== タイヤが支えなければならない力 ===
 +上で示したように、荷重は当然タイヤが支えます。 \\
 +後は加速と、角加速度を生み出すための力、そして遠心力に耐えなければなりません。
 +
 +前方向を正とした加速度をα、反時計回り(CCW)を正とした角加速度をΔω、現在の速度をv、角速度をωとした時、それぞれに必要な力は
 +
 +  * 加速度
 +    * F<sub>α</sub> = mα / 2
 +  * 角加速度
 +    * F<sub>Δω</sub> = IΔω/2T
 +  * 遠心力
 +    * F<sub>ω</sub> = mvω/2
 +
 +ただし、Tはトレッド幅
 +左右のタイヤにかかる力の絶対値は、それぞれ
 +
 +F<sub>R</sub> = sqrt( (F<sub>α</sub> + F<sub>Δω</sub>)<sup>2</sup> + F<sub>ω</sub><sup>2</sup> ) \\
 +F<sub>L</sub> = sqrt( (F<sub>α</sub> - F<sub>Δω</sub>)<sup>2</sup> + F<sub>ω</sub><sup>2</sup> ) \\
 +
 +と計算でき、それぞれが μmg/2 よりも小さければ滑らずに走行できるという事になります。
 +
 +αやv、Δω、ωが同じ時、F<sub>R</sub>やF<sub>L</sub>はm、Iが小さければ小さいほど小さくなります。 \\
 +つまり、mやIが小さいほど少ない力で同じ動きを実現できます。 \\
 +タイヤの最大静止摩擦力はμmg/2なので、mはあまり関係なくなりますが、慣性モーメントIは重量と関係する値なので結局軽く作ったほうが有利になることに間違いはないでしょう。
-とりあえずここまで。 
-質問や文句があれば、さくらまで。 
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